院長紹介

 当院の院長は、拙いながらも、これまで30年以上、この分野で臨床を行っており、数万人の患者の治療を経験していますので、そのデータに基づいて、薬や精神療法の仕方を決定しています。

が、一人一人症状は違われますので、よくお話をお聴きして、適切なお薬を早く見つけ出し、早く良くなっていただくよう努力いたします。

 

 これまで、広島大学病院、国立福山病院(現福山医療センター)、国立呉病院(現呉医療センター)、瀬野川病院、ドイツ国マールブルク大学、竹原病院で、臨床と研修を行って来ました。

 

 瀬野川病院では、当時の院長 津久江一郎先生のご指導の下に、薬物依存研究室の室長という肩書きをいただき、様々な薬物、覚醒剤、アルコール、精神安定剤、抗不安薬、睡眠薬の依存の方々の治療に、足かけ7年携わってまいりました。

 

 精神保健指定医、日本精神神経学会 精神科専門医、認知症専門医であり、以前、広島県の精神医療審査会で委員、合議体長を10年勤め、平成26年9月任期満了となりました。

 これは、県内の精神科病院の医療保護入院、措置入院が適切であるかどうかを審査し、入院中の患者から退院請求、処遇改善請求が出された場合、その病院まで出かけて、診察し、それが適切であるかどうかを審査する重要な仕事です。

 

 また、教育として、比治山大学の現代文化学部社会臨床心理学科で、三回生を対象に「精神医学」の講義を下記のような狙いでしています。

【概要】この授業では、精神医学の臨床現場で、心理療法を専門とするスタッフとして働く際に必要とされる知識、技法、その他の情報を身に付けることを目標とします。その根底として流れるのは、良い治療者とは何か、どうすれば患者が良くなるのかという問いを深めることです。臨床症例を中心にその問いを追求していきましょう。

【到達目標】精神科の臨床で出会う疾患に対する基礎知識を得る。それらの疾患をもつ患者に心理療法家として関わる際の技法を身に付けていくための基礎を作る。

 

平成23年度から、東広島市の「要保護児童対策地域協議会」の会長を務めています。

これは東広島市の子ども家庭課が担当となり、東広島市役所、広島大学教育学部教授、教育委員会、社会福祉協議会、中学校、小学校、保育所、幼稚園、県の子ども家庭センター、警察、民生委員、東広島医師会、施設関係他の団体、組織が代表を出して集まり、虐待など保護を要する児童への対策について、連携をはかっていく協議会です。とても重要な問題であり、この協議会の存在意義は大きく、重責ですが、全力で取り組んでいます。

 

昔、「佐賀のバスジャック事件」と呼ばれる少年事件があり、それが縁となって、「少年司法と思春期精神医療の対話・懇話会」という研究会が平成14年に発足し、広島県内のベテラン精神科医と敏腕弁護士が集まり、勉強し合って来ました。

私も第一回から参加しておりましたが、この度、光栄なことに、平成26年後期より、その会の会長を務めさせていただくことになりました。初代会長は、松田病院の松田文雄先生で、尊敬する先輩、日本児童精神医学の第一人者でありましたので、大役を引き継いで、荷が重いのですが、頑張っております。